佐野寿宏のBOOKブログ!日本全国に実在する「ヤバい地名」とは? 「長野県長野市南長野県町」「千葉県香取市佐原ロ」「0番地」謎住所が大集合(Bookレビュー)
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ブックバン 9/15(火) 6:00
長野県長野市南長野県町。なんかバグってるみたいだけど、実在の住所。長野県が2回出てくるわけじゃなくて、大字「南長野」の「県(あがた)町」という地域を指す。 【画像】実は東京都千代田区有楽町にある「0番地」 千葉県の香取市役所の住所はホームページに「千葉県香取市佐原ロ2127番地」と書かれている。たいていの人が「さわらぐち」と読むのでは。でも正解はまさかの「さわらろ」。番地にカタカナの街区符号がくっついているのでした。 という感じで日本全国に散らばるユニークな地名が紹介されている『ヤバい日本の住所』(河合太郎・著)。その珍妙ぶりは種々様々。 二丁目はあるのに一丁目がない。あるいは「八丁目」だけ存在する。隣接した住所で漢字が同じなのに読み方が異なる。「0(ゼロ)番地」とか好きな住所を勝手に名乗っている。同じ建物の1階と2階で市が違う……。 イレギュラーすぎる住所表記は、そうなった経緯も含めて面白雑学として楽しめる。でも、地図界隈の人々には「災厄」なのだそうだ。 著者は、地図ソフトなどを作る業務に従事し、住所データの曖昧さと悪戦苦闘してきたプログラマー。現在はアップル社で地図アプリの改善を担当している。 住所の「都道府県/市区町村/地域の区分/建物・土地の情報」という階層構造は、全国共通ではない。「町・大字・字・丁目」といった地域の区分は都道府県や国が管理しているのではなくて〈市町村の一存で好きに決めてしまってよい〉。だから統一性に欠ける名称が乱立した。 そこにネットが普及。配達などで大量の住所情報を迅速に扱う必要が出てきて〈住所がヤバくなった、というより潜在的な住所のヤバさが表に出てくるようになった〉らしい。 一方で、地域に委ねられているからこそ、独自の歴史や住民の愛着が地名に宿りもする。マイナンバーみたいだと味気ないよね。書かされるたびに面倒がってたけど、うちの住所も少し愛おしく思えてきた。 [レビュアー]篠原知存(ライター) 協力:新潮社 新潮社 週刊新潮 Book Bang編集部 新潮社
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